平成2948日目

1997/02/02

この日のできごと(何の日)

【ナホトカ号重油流出事故】各地で懸命の回収

ロシアタンカー「ナホトカ号」(13,157総トン)が1月2日に沈没、積み荷の重油5000キロ・リットル以上が日本海に流出した事故から2日でちょうど1か月。ナ号の重油が漂着した自治体は島根から山形まで8府県に及び、日曜日の2日も石川、福井、京都など各地の海岸では懸命の回収が行われた。

日本海側の各地はこの日、冬としては穏やかな空模様。沿岸のほとんどに漂着した石川県では11市町村で計1万7700人が海岸へ。兵庫県竹野、香住町でも計760人が回収した。

福井県では船首部が座礁した三国町にボランティア1500人を含む計約2000人が重油まみれの石をぬぐったり、岩の油をこすり落としたり。福井市でもボランティア2500人、敦賀市で1800人が寒風の中で油との戦いを繰り広げた。《読売新聞》

ロシアタンカー重油流出事故から1カ月目となった2日、石川県内では11市町で約1万7700人が漂着重油の回収にあたった。2年前の阪神大震災で被災した神戸市東灘区の子どもたちも夜行バスで珠洲市と輪島市を訪れ、震災での支援の恩返しを、と寒風の中で黙々と回収作業を続けた。

この日、珠洲、輪島市を訪れたのは、神戸市東灘区の魚崎町子ども会連絡協議会の一行で、4人の小、中学生も含め20人が1日夜にバスで神戸を出発、2日午前7時に珠洲市役所に到着した。魚崎小学校や同校PTA、子供会で約60万円の義援金を募り、購入した防寒具や長靴、バケツなどの物資1020点と義援金15万円余を珠洲市に贈った。

珠洲市での油回収作業が中断されているため、一行は輪島市町野町の曽々木海岸へ移動、震災支援の感謝を込めて、約300人の地元住民に交じって約4時間、油回収作業を行った。子どもたちは防寒具を着込んで、持参した大きな空き缶を手に、雪の残る海岸に出て、砂に埋まった油塊や油粒を丹念に回収した。《北國新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【第49回社会人ラグビー】東芝府中、9大会ぶり2度目の優勝

ラグビーの第49回全国社会人大会最終日は2日、東京・秩父宮ラグビー場で決勝を行い、東芝府中が36-21で三洋電機を下して、9大会ぶり2度目の優勝を果たした。東芝府中は11日に国立競技場で開催される日本選手権で、全国大学選手権優勝の明大と戦う。

二大会ぶりに決勝に進んだ東芝府中は、開始直後にSH村田のトライで先制。その後も攻め続け、前半を19−5で折り返した。後半に入ると三洋電機の反撃に苦しみ、一時は19−21とリードされたが、31分に秋山がトライを奪い逆転。その後も2トライを奪い、突き放した。《共同通信》

【第46回別府大分毎日マラソン】ロランド・ベラ選手が初優勝

第46回別府大分毎日マラソンは2日、大分市営陸上競技場を発着点とする42.195キロのコースに海外招待の6カ国7人を含む275選手が出場して行われ、ロランド・ベラ(エクアドル)が2時間12分0秒で初優勝した。《共同通信》

【中曽根康弘元首相】橋本首相に行革推進指導力求める

中曽根元首相は2日、フジテレビの報道番組に出演し、「行革本格政権、総力政権を作る力があるかどうか、(橋本首相の)腕前だ。我々はそれを助けないといけない」と述べ、行財政改革実行のため共産党を除く各党に政権参加を呼びかける「行革大連合」政権の樹立を橋本首相に促した。

また、中曽根氏は「首相というものは刃物を持って何でもやろうと思えばやれる。(自民)党内であれ、野党であれ、俺は死んでもいいんだという思いでやれば、みんながたじろいでいく」と述べ、場合によっては衆院解散も辞さない構えで強い指導力を発揮するよう、首相を激励した。

さらに、今年秋の自民党総裁選に関連して、橋本首相の再選は行革の成果を上げることができるかどうかにかかっているとの見方を示した。《読売新聞》

【特急雷鳥34号】敦賀で脱線

2日午後3時50分ごろ、敦賀市堂のJR北陸線第二衣掛トンネル(全長1400メートル)内の出口付近で、新潟発大阪行きの特急雷鳥34号(9両編成)の9両目が脱線した。乗客約500人にけがはなかったが、事故後約3時間半、列車内で待たされた。この事故で特急13本、普通列車15本が運転休止になったほか、特急などに大幅な遅れが出た。

JR西日本金沢支社によると、車両に四本ある車軸のうち、後ろから二本目が折れ、脱線した。また、現場から手前約3キロにわたってまくら木約4200本が損傷していることも分かり、同支社では事故との関連や事故原因を調べている。同支社は故障車両を3日午前にも撤去する方針で、損傷の激しいまくら木を交換してから通常の運行に戻す予定という。

事故のため、北陸線上り敦賀−新疋田間が下り線を使った交互運行を始めるまでの約5時間、運転ができなくなり、金沢発大阪行きの特急雷鳥40号、富山発名古屋行きの特急しらさぎ16号など特急13本をはじめ、計28本が運休した。また、富山、和倉温泉発大阪行きの特急スーパー雷鳥サンダーバード36号が4時間59分遅れたのをはじめ、ダイヤに大幅な乱れが起きた。

JR西日本金沢支社は金沢発米原行きの臨時代行バス13本など合計60本のバスを運行して対応した。金沢駅改札口では列車の運行状況や到着時刻などに関する問い合わせが相次ぎ、一時、混雑した。《北國新聞》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】緊張和らぐ

ペルーの日本大使公邸人質事件は、2日、事件発生から七度目の日曜日を迎えた。この日は、軍歌を流すなどの警察の威圧行動が終日見られず、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)武装グループからの反応もないまま、トロントでの日本・ペルー首脳会談で合意した「予備的対話」の開催をめぐり双方が相手の様子をうかがう形勢となった。予備的対話についてはゲリラ側も「問題ない」としている。

警察、MRTA双方が動きを完全に停止したことで、この日は公邸周辺の緊張感が一時的にせよ和らぎ、休息する警官の姿も目についた。仲介役のミニグ赤十字国際委員会ペルー事務所代表は公邸を訪れなかった。

日曜日恒例の公邸内のミーサは、橋本首相との首脳会談でワシントン訪問中のフジモリ大統領に同行しているシプリアニ司教に代わり、人質のウィッチ神父が行った。警察の威圧行動が影をひそめたのは、フジモリ大統領が1日、首脳会談後の記者会見で、警察の挑発的な行動を控える方針を表明したためとみられる。《共同通信》



2月2日 その日のできごと(何の日)