平成722日目

1990/12/30

この日のできごと(何の日)

【イラク・フセイン大統領】「ブッシュ大統領は裏切りのユダだ」

フセイン・イラク大統領は30日夜、テレビを通じて新年のメッセージを発表し、ブッシュ米大統領をキリストを裏切ったユダにたとえるとともに、ファハド・サウジアラビア国王もイスラムの裏切り者と呼び強い調子で非難した。国連安全保障理事会の決議したイラク軍のクウェート撤退期限が1月15日に迫っているが、メッセージの中ではクウェート撤退問題に一切触れなかった。

フセイン大統領は「世界の覇権をめぐる善と悪の対決で悪意のわなにはまったユダはキリストを裏切った。彼らが神にのろわれるように」と述べ、ブッシュ大統領がユダのようにキリストの教えに背いていると非難した。

さらに、イスラムの2つの聖地の守護者であるファハド国王は「2つの聖地の裏切り者」と呼ばれるべきだ」と述べ、外国の軍隊を聖地のあるサウジアラビアに入れたことを非難した。《共同通信》

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【海部俊樹首相】内閣改造について会見

海部首相は30日、今回の内閣改造・党役員人事について記者会見し、人事滞留、不満解消のための「ガス抜き改造」との批判に対し、新たな国際貢献策作り、政治改革、日ソ外交、ウルグアイ・ラウンドなど目前の政策課題実行のために「政策の継続性」を優先する立場から三役、主要3閣僚の留任を決めたと強調した。

また「新人閣僚12人の清新さに期待する」と指摘。新閣僚の抜てきにあたっては党政調での活躍ぶりや経験を重視したと述べ、各派の入閣候補リストをそのまま受け入れたものではないとの姿勢を強調した。

首相は、新内閣を「清新実行内閣」と意義づけ、具体的な政策課題として第一に、湾岸危機への対応を含めた「国際貢献」を挙げ、秋の臨時国会で国連平和協力法案が廃案になった厳しい結果を踏まえ「(自民、公明、民社)の三党合意の趣旨に沿って(新しい)法案を作るよう努力したい」と述べた。また小選挙区比例代表制導入を軸とする「政治改革」については、自民党の党議決定を実行に移したいとの意欲をうかがわせた。

西岡総務会長を留任させた結果、宮澤派の西岡氏除名など党内に新たな摩擦を生んだことについて、首相は「三役は派閥を離脱することになっている。派次元で三役の地位をうんぬんされては困る」と反論、同時に、今後の党運営で「公正な姿勢と行動」を貫き、摩擦解消に努力する考えを明らかにした。

改造にあたり首相は、党内の早期改造圧力に対し自らの主導権誇示のため、改造のタイミングだけを見はからっていたとの見方があるが、首相は「湾岸情勢はなお不透明だが、懸案が一応解決したこの時期に改造した」と強調。政府予算案決定、党政治改革要綱の決定とそれを受けた与野党党首会談を終え、28日までに「年内になすべきことができた」ためと説明した。

また首相は、稲村元環境庁長官の脱税事件に関連し「一個人の問題ではなく、政治姿勢の問題」と厳しい受け止め方を示し、新内閣でも株取引の自粛を強く求めたことを強調した。《共同通信》

【自民党・小沢一郎幹事長】日ソ関係打開に意欲

自民党の小沢幹事長は31日、幹事長留任に当たって共同通信のインタビューに応じ、日ソ関係の打開について「ソ連でも真剣に考えつつあると思う。もし、向こう(の考え)が固まって、うちの方も現実的に誠意を示せる機が熟せば、(自分がソ連に)行ってもいい」と述べ、来年四月にゴルバチョフ大統領が訪日する前の3月にも訪ソする用意があることを明らかにした。

先に党議決定された政治改革基本要綱で積み残しとなっている参院選挙制度の抜本改革に関しては「推薦制」が軸になるとの認識を示し、「できれば年明け早々から協議に入ってもらいたい」と強講した。政治改革関連法案の国会提出時期については「(来年4月の)統一地方選を終えてというスケジュールかなと思う」とした上で、「会期が足りなければ延ばせばいい」と5月8日までの通常国会会期内には間に合わない可能性が強いことを示唆した。

幹事長は日ソ関係に関連、政府の政経不可分原則との兼ね合いについては「政府はいっぺんに飛び越えられない。基本的な合意をするのは政治的判断しかない」と党主導で北方領土問題を含む日ソ関係を前進させたいとの意向を表明した。

来年10月末で党総裁としての任期が終わる海部首相の続投の可能性については「本人が立候補するかどうかも分からないし、民主主義のルールに従ってきちんとやるだけだ」と述べるにとどまった。《共同通信》



12月30日 その日のできごと(何の日)